ひとりきり
私は最初から一校専任だったわけではなく、最初の6年間は小学校と中学校の2校兼任でした。
最後の1年間はもう一校の小学校も加わり、3校兼任で勤務しました。
3校だった時にはすごく大変でした。1週間の勤務の配分は、中学校が3日、小学校がそれぞれ1日ずつという勤務でした。
一校の小学校は小規模校で、私が勤めた当時は児童数70名ちょっとの学校でした。以後、複式学級を導入したり、小規模特認校制度が始まったりと変遷はしましたが、今は児童数49名とかなり減っているようです。
小規模校なので、1日あれば何とかなったようなものでしたが、何しろそれまでは司書が未配置だったせいかいろいろと整備が必要でした。時間はあっという間に過ぎていきました。
もう一校の小学校は、児童数500名ちょっとの学校でしたので、かなり厳しい状況でした。
週1日では、本の整理や受入だけで精一杯。
新刊が入荷してきても、すぐには受入もできず、一ヶ月近く段ボールの中というときもありました。
それを解消するためには、やはりサービス残業するしかありませんでした。
では中学校はどうだったかというと、
けっして暇だったなんていうこともなく。
中学校は中学校で、まず当時の私の任務はパソコン貸出を可能にするため、図書の電算化を目指し、ひたすら本の登録作業をすることでした。
中学校の蔵書はざっと12000冊近くありました。
6年間の勤務のうち、5年は登録作業に追われました。その他の業務は新刊受入をするのがせいぜいで、司書の本来の業務(レファレンスや本の提供)などはほとんどできませんでした。
3校兼任になった年は、やっとその作業に目処がつき、終わりが見えてきた時期でした。
この年は、壁面装飾や書架サインの作成などに時間を費やすことができました。
それだから、3校兼任も可能になったのかもしれません。
今から考えると、中学校を2日にし、もう一校の小学校を2日にすればよかったのかもしれません。
その前は中学校は3.5日、小学校は1.5日という半端な配分だったのですが、
年毎に、今年は小学校に半日増やして1日つけ、今年は中学校に半日増やして1日つけ、の状況でした。
(半端な0.5日分を小学校につけるか? 中学校につけるか?)
それが勤務校がもう一校増えたために、中学校の勤務がそれだけ減らされてしまって……
この上減らされたら、たまったものではなかったでしょう
そんなこともあり、中学校を2日にするというのもできない状況でした。
おまけに、中学校は図書の予算が多く、新刊が毎年どっと増えていくのです。
なので、新刊受入がとても大変でした。
こんな状況があり、とてもこれ以上はやってられないと、ある時、教育委員会の担当者に訴えたところ、それを理解してくださったのか?
翌年から、新たに1名司書の増員がなされたのでした。
やっと司書が私ひとりでなくなり、重い荷をともに担ってくれる人が増える!!
念願叶ったと、それはもう喜んだものでしたが……。
それがまさか、こんなことになるとはね。
思いもよりませんでした。
初めまして杏子です!
初めまして!!
学校図書館で、司書をしています。
自治体雇用で、臨時職員の扱いになります。
週5日までの勤務で、1日5時間勤務です。
年間では、175日勤務と決まっています。
週にすると、35週です。
35週×5日の計算です。
でも1年間は365日です。
半分にも満たない日数です。
実際は土日休みや祝日などもありますし、夏休みは先生方は基本的に出勤ですが、
司書は出られません。
夏休み等の長期休暇も、勤務可能となっていますが、上記の勤務日数の縛りがあり、夏休みは数日分しか出勤できません。
基本的に、子どもたちの支援が主な仕事なので、夏休み等の長いお休みは子どもたちが来ないので、お休みになるのでしょう。
それは学校支援員の先生や、給食調理員の方も一緒です。
私の場合、夏休みに図書館の蔵書点検をする関係上、10日ほど夏休みも出勤しています。
その分、子どもたちの支援をする時間が減ってしまい、その時は欠勤しないといけません。
欠勤というか、本当は出勤しないというだけの日です。
有給休暇もあるので、それを使えばよいじゃないか、と言われそうですが、
それを使ってしまったら、その分、仕事に出られる日が減ってしまうではないですか!
それでは本末転倒もいいところ。
仕事も詰まってきます。
また毎日5時間では、とてもやっていけず、勤務時間終了後に、だいたい毎日のように1時間は残業しています。サービス残業です。
水曜日のみ慌てたように帰ります。
児童の下校が早い時間で、その後、先生方は職員室で会議の場合が多いです。
そんな時に職員室に降りていったら、大迷惑なので、その前に帰るようにしています。
職員会議には出ていません。
反対に邪魔者扱いになっています。
職員室に入らず、事務員さんに日誌等を託して帰ることも可能ですが、少し具合が悪いようなので。
空気を察して、帰ることにしました。
児童が来る間はその相手をしつつ、事務仕事も同時進行でこなします。
児童が来館する、図書の時間には読み聞かせなどをすることもあります。
低学年には毎回です。
その準備もあります。(時にはぶっつけ本番になることも!)
中学年は時々です。
クラスによってまちまち。
他にも本の問い合わせなど、レファレンス業務などもあります。
事務的な雑多な仕事もたくさんあります。
その仕事は児童が帰った後にずれこみます。
結果、サービス残業が発生してきます。
それでも、私は一校専任なので、他校の2校兼務している同業者に比べれば、恵まれているといっていいでしょう。
校種は小学校なので、7歳から12歳までの子どもたちの相手をする必要があります。
特別支援の必要な子どもさんも来られます。
私は図書館司書の資格は持っていますが、教員免許は持っていません。
教育について、何も勉強して来なかったのに、学校図書館に次々やってくる子どもたちの支援をすることになってしまいました。
図書館で働きたいとの希望は持っていましたが、学校教育に関わることをするとは、
この私が仮にも子どもたちから「先生」と呼ばれる職業に就くことになろうとは。
予想だにしていませんでした。
ただの読書好きな、一主婦でしかなかったものが、です。
今は、仕事を始めて、10年経ったところです。
来年度は11年目です。
未だに信じられません。
この私が、先生!?
毎日忙しく、あっという間に月日が過ぎ、1年間過ぎてしまいます。
2018年になって、1月もはやあとわずかになりました。
これから、3月まで、
目まぐるしい日々が待っています。
気は抜けません。
しっかり、お仕事しないと!!
あちこち、手や足、目や頭などなど、支障が出てきた私ですが、老骨に鞭打って、頑張らねばなりません。
あと少し……
頑張ります!